ある日はハチミツ、ある日は玉ねぎ

オランダ人女性とシンガポールで国際結婚した会社員が妻にこっそり日本語で綴るブログ

妻が会社を辞めた

ことの始まりはちょうど昨年の今ぐらいの時期。夕食中に突然会社を辞める!と言い出した妻。
理由を聞くと、フリーランスとして働き、空いた時間を趣味の絵画に充てて、自分の人生を有意義にしたい、とのこと。
元々妻は突拍子も無しに色んな事を言う(以前は急に、オランダでシステムエンジニアになる!とか言いだして喧嘩になった)ので、今回も話半分で聞きながら、まあ私の稼ぎでも二人なら十分食べていけるからいっか~。と当時は何も考えずに妻の提案を快諾したら、本気で辞めてた。
別に当時の仕事や待遇に不満もなさそうだったし、待遇面(給料)は十分すぎるほど貰っていたはずなので、正直妻が会社を辞めた時は凄く驚いたけど、まあOKしちゃったし今更変えられないしどうぞ好きにやってくだされ、というノリを貫いた私。

然し妻のこの決断は、様々な効果を我が家にもたらした。

 

会社を辞めて


その後すぐに会社を辞めた妻は、会社運営の為に必要な資格を取りにタイへ。約1か月程セミナーに通って資格を取得。ついでに2週間くらいタイを一人旅と、プチモラトリアム期間をエンジョイしてシンガポールに帰国。
帰国後は、早速エージェントに連絡したり、事業計画を作ったりと会社設立に向けて動き、ついに昨年末めでたくシンガポールに会社を登記。
今年からシンガポール人の友人と共にオンライン教育事業を始めた。


会社を設立して


フリーランスとして働くことは、妻に早速2つの良い効果もたらした。

一つ目は、会社設立時の目標であったように、より自分の趣味に時間を使えるようになったこと。
元々妻は絵画が趣味で、学生時代は沢山絵を描いていた。一時は画家を志していた程だ。就職してからは絵を描く時間がめっきり減ったが、再び絵画の時間が増えたことで、妻の中で再び画家になりたいという夢が膨らんでいるようだ。勿論絵画の世界はそんな甘いものじゃないというのは私も十分分かっているつもりだが、何歳になっても夢を持つことは非常に良いことであるし、なんか私まで、何かに挑戦してみようかなという気持ちにさせてくれる。一度きりの人生で何がしたいのか、そんなシンプルな疑問を改めて思い出させてくれた。


二つ目は、自身の体調に合わせた働き方ができるようになったこと。

妻は自己免疫疾患を抱えている為、体調の変動が激しく、以前は月に2-3回は会社を休んでいた。それがフリーランサーになったことで、自らのペースで仕事が進めることが可能になった。体調が悪い時でも、会社にも同僚にも迷惑を掛けずに療養することができるようになった。
疾患の為食事にもかなり気を使っており、グルテンフリーやAIPが中心だったので、会社勤務時はいつもランチタイムのお店探しに苦労していた。しかしフリーランサーになったことで在宅勤務が主となり、家で食事をすることが出来る為、ランチ時に苦労することも無くなったようだ。
また、趣味の絵画により時間を使えることで、精神的にも満足感を得られているようだ。以前はお互い仕事で疲れていると喧嘩することもあったが、それもめっきり減った。

 
良いことばかりじゃないケド


一方で世帯収入はぐんと減った。妻は退職⇒会社設立後暫くは無収入であったし、今現在の収入も、会社勤務時には遠く及ばない。それでも、今は妻が会社を設立して本当に良かったと感じている。

収入・時間・場所、生活に満足を感じるかどうかは、人によって様々だと思うが、少なくとも私達夫婦は今の生活の方が合っているようだ。